「原告の方の勇気に敬意を表します。おおらかに歴史のドアをたたき続け、押し開けましょう」
生活保護基準引下げ反対埼玉連絡会代表寺久保光良さんはこう語りました。「国民生活の最後の砦」としての生活保護の基準が3年間で1割もの引き下げが押し進められています。
生活保護制度は国民生活の底支えの制度で「健康で文化的な生活を」国民にすべからく保障しようとするものです。「保護基準の引き下げは、国民生活全体の切下げ」に連動します。いわば瓶の底を抜くようなものです。
生活保護基準は国民のくらしの最低保障基準
引き下げはさまざまな制度に影響します。
・最低賃金の引き下げが抑制
・住民税の非課税基準が下がり無税だった人が課税に。
すると・・・
・医療費の自己負担限度額
(非課税の場合35,400円→80,100円以上に)
・保育料
(非課税の場合9,000円→19,500円に)
・介護保険自己負担限度額
(24,600円→37,200円)
・小・中学校の就学援助制度が使えなくなる
東京新聞は全国71自治体が就学援助適用基準を引き下げたと報じました。
日本人の6人に1人が貧困層
厚生労働省が2014年7月に公表した貧困率(標準的所得の50% 単身で93,000円、4人世帯で186,000円未満の人の割合)は16.1%(OECD30ヵ国中ワースト4)18歳未満の子供の貧困率は16.3%に悪化。これは日本人6人に1人が貧困の状態を意味します。
先進諸国の中で日本の生活保護利用率はとても低い
日本の利用率は人口比で1.6%、申請すれば受給できる人の15.3~18%の人しか利用していません(捕捉率)。イギリスでは人口比9.27%、捕捉率は90%近くあります。
日本の生活保護費のGDP比0.6%
イギリスは5.0% フランス4.1%
生活保護基準引下げ違憲訴訟 第1回口頭弁論期日
11月19日(水)午後2時半 さいたま地裁105法廷
生活保護基準引下げは違憲・違法と訴えた原告25人の第1回裁判が行われます。裁判傍聴におこしください。
傍聴行動は13時30分~(さいたま地裁前)、集会は14時30分~(埼佛会館)ぜひご参加ください。